この4月1日から、朝倉彫塑館が全面休館となった。
(財)台東区芸術文化財団のホームページを見てみると、
「老朽化にともなう耐震補強と、国指定名勝の文化財保護の観点から、保存修復工事を実施することになりました」
とある。
休館期間は、平成25年3月までの4年間と、ずいぶん長い。
とりあえず、これは3月中に行っておかないとと思い、いつものようにオットと2人で見に行ってきた。
朝倉彫塑館は、明治から昭和にかけて活躍し「東洋のロダン」と称された彫塑家・朝倉文夫のアトリエ兼住居を改装した美術館で、昭和42年に開館した。
近代的なコンクリート造りの元アトリエと、住まいとしていた木造建築が合わさったような建物で、中庭は2008年に国の名勝に指定されたほど見事で見ごたえがある。
「自然主義的写実主義」といわれた朝倉文夫の作風は、力強く、躍動感にあふれ、素人の私が見ても強く惹きつけられるものがあった。
写真は屋外に設置されたもの。
中でも、「猫の間」と呼ばれたサンルームに展示してある、猫をモチーフとした数々の作品は、猫好きにとってはたまらない。
朝倉自身が非常に猫好きだったらしい。
屋上の庭は殺風景だったが、そこから見る景色はなかなかだった。
屋根の上にも彫刻がある。
3月に行った時は、木造建築部分には入れず、アトリエと2階の一部、屋上のみ見物ができた。
修復工事後は、今まで入れなかった木造建築部分も見学可能になるそうだが、なにせ4年も先の話だ。
台東区芸術文化財団に電話して聞いてみたが、どこまで見学可能となるかは、工事がある程度進まないと答えられないらしい。
また、朝倉彫塑館、書道博物館、一葉記念館、旧東京音楽学校奏楽堂、下町風俗資料館の5館が見られるおトクな共通入館券(通常1800円が1000円)があるが、朝倉彫塑館が休館しているため、現在は4館共通入館券(通常1400円が800円)が販売されている。(いずれも発売より1年間有効)
友人が遊びに来たら、連れていってあげたい場所だけに、1日も早い開館を待ち望む。
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『朝倉彫塑館』
東京都台東区谷中7-18-10
電話 03-3821-4549
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